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描くということ
描くということはひとつの確信の中に自らを置く事だ。 選ばれた線や色彩が生命の尚もふさわしい量を示してくれるからだ。 そこにはただ大地そのものを見つめていた時間があるのだろう。 意識が原初へと帰還し、まだ僅かに残されているだろう記憶を呼び覚まそうとして出会う 場所でもあったから。 うつくしいものは常に、命の存在を気付かせてくれ、希望を与えるものなのだと素直に受 け取るためには永い時間がかかった。笑顔に出会い、そのことが永遠の時刻を告げ知 らされる瞬間に出会うことなのだ。
うつくしいものはいつも傍にあった。
私たちは人間であることに疲れてしまっていた。 光りが遠ざかり音は優しい響きを失ったまま溢れ出したから。
山岸 倫弥
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