賃金支払いの5つの原則 (労働基準法第24条) 労働基準法は賃金の支払いについて、5つの原則を定めています。 1.通貨払いの原則 2.直接払いの原則 3.全額払いの原則 4.毎月1回以上支払いの原則 5.定期日払いの原則 そして、よく問題・トラブルとなるのが 3の「全額払いの原則」ですから、ここを中心に掘り下げてみましょう。 使用者による賃金の控除の禁止 使用者が労働者の承諾なしに、一方的に賃金の一部を差し引くような行為(控除すること)は禁止しています。 また、一方的な「相殺」も禁止しています。 最高裁の判決によると、使用者が労働者に対して有する損害賠償請求権と 賃金との相殺を禁止しました(昭和31年11月2日、昭和36年5月31日)。 残業代未払い「名ばかり管理職」問題 2008年1月28日東京地裁にて非常に画期的な判決が出されました。 日本マクドナルドの店長が提訴した通称「マック訴訟」は、残業代を支払うことなしに際限なく長時間働かせることは違法として、東京地裁は日本マクドナルドに対して755万円の支払いを命じました。 このマクドナルド判決後は、紳士服コナカをはじめ同種の事例が増加しています。 (なお、マック判決は、会社側が和解金約1000万円を支払うことなどを条件に、東京高裁にて和解が成立しました) 「店長は管理職だから、残業手当は払わない」 という会社側の都合のよい言い分は、もはや通用しません。 労働基準法第41条によると、管理職とは「事業の種類にかかわらず、監督もしくは管理の地位にある者」という文言で表現されています。 さらに細かく分析すると、 1.経営者と一体的な立場にある者 2.労働時間の規制になじまないような立場の者 3.その地位にふさわしい処遇を受けている者 以上が、管理監督者に該当します。 この要件に該当しない者は、残業代を請求してよろしい、ということです。 例えば、「課長」とか「店長」などという肩書があるのに、タイムカードで時間管理がされている場合には、管理監督者には該当しません。 また、「主任」という肩書ながら、名刺にはその肩書きが書いていない場合なども該当しません。 おかしいと感じたら、必ず過去最低2年間分のタイムカードなど、時間管理がわかる証拠資料を保管しておいて下さい。 わからない場合や会社側に未払い残業代を請求したい場合には、どうぞご相談ください。 行政書士ほしの法務事務所 0476(37)5854 |